「インフラエンジニア」という職種は、IT業界の中でも常に高い需要があり、未経験からでも挑戦できる入り口の広い分野です。
企業が提供するサービスはサーバー・ネットワーク・クラウドといった基盤(インフラ)の上に成り立っています。そのため、インフラエンジニアはまさに 「ITサービスを支える土台を作る職人」 のような存在です。
未経験の方でも、最初は監視や運用といった基礎的な業務からスタートでき、着実にステップアップしていくことが可能です。
本記事では、インフラエンジニアの仕事内容から、未経験者がどう目指せるのか、必要なスキルや資格、キャリアパスまでをわかりやすく解説します。

わたしも未経験からネットワーク監視・運用→設計・構築を経て年収1200万円に到達しています!
インフラエンジニアとはどんな仕事か?
サーバー・ネットワークの構築と運用
インフラエンジニアは、企業やサービスの基盤となるサーバーやネットワークを設計・構築し、その後の運用や監視までを担います。
たとえば、Webサイトを公開するためのサーバーを立ち上げたり、社内のネットワークを安全につなげたりといった仕事が代表的です。
システムの安定稼働を支える役割
エンジニアと聞くと「新しいサービスを作る」イメージが強いですが、インフラエンジニアは 「サービスが止まらないように守る」 役割を持ちます。
24時間365日サービスを提供する企業にとって、インフラが止まることは即ち事業が止まることを意味します。裏方でありながら責任の大きい重要な仕事です。
クラウド普及で需要がさらに拡大
近年はAWS・Azure・GCPといったクラウドサービスの普及により、従来のサーバー構築だけでなく、クラウド基盤を活用したインフラ設計のスキルが求められるようになっています。
特にクラウドに強いインフラエンジニアは需要が高く、正社員はもちろん、フリーランスとしても高単価案件を獲得しやすい傾向があります。
未経験でもインフラエンジニアを目指せる理由
需要が高く、常に人材不足
ITサービスの基盤を担うインフラエンジニアは、景気に左右されにくく常に需要が高い職種です。
特にクラウドやセキュリティの分野では人材が不足しており、企業は「完全未経験」よりも「やる気があり基礎を学んでいる人材」を積極的に採用しています。
初級ポジション(運用・監視)からキャリアを始められる
わたし自身もそうでしたが、未経験からいきなり設計や構築を任されることはありません。
最初は 運用・監視業務 といった、システムが正常に稼働しているかを確認するポジションからスタートできます。
- アラートを確認して対応する
- 障害が起きたらマニュアル通りにエスカレーションする
こうしたシンプルな業務を繰り返すことで、システム全体の仕組みを自然に学ぶことができました。



運用・監視はトラブルシューティングの勉強ができる良い機会に恵まれる、というメリットもあります。
OJT(現場教育)でスキルを積みやすい
インフラエンジニアの現場はチームで動くことが多いため、先輩エンジニアから直接学べる機会が豊富です。
私も最初は右も左もわからない状態でしたが、先輩からLinuxコマンドの使い方やネットワーク機器の基本操作を教わり、実務を通じて徐々に成長できました。
未経験者に門戸が開かれているのは、こうした「OJTで育てやすい環境」があるからです。
実務を積めばステップアップできる
運用・監視から始めても、経験を積むことで 構築や設計フェーズ にキャリアアップできます。
わたしも監視からスタートし、次第にネットワーク設計・構築案件に携わるようになり、最終的にはフリーランスとして独立しました。
正社員時代は設計・構築案件をメインにしていても年収450万円程度でしたが、フリーランス転向後は1200万円まで年収を伸ばすことができました。
これは決して特別な例ではなく、インフラエンジニアという職種そのものが「未経験 → 専門職 → 高収入」へ進みやすい構造を持っている証拠です。



未経験でもインフラエンジニアを目指せるのは「需要が高く」「入口が広く」「学びながら成長できる環境」が揃っているからです。
未経験からインフラエンジニアになるステップ
未経験からインフラエンジニアを目指すには、「基礎学習 → 初級ポジション → キャリアアップ」という段階を踏むことが重要です。
わたし自身もこの流れでステップアップし、最終的にはフリーランスとして独立できました。ここでは具体的なステップを解説します。
基礎知識を独学またはスクールで学ぶ
まずは ITの基礎知識 を押さえることが大切です。
- OS(Linux/Windows)の基本操作
- ネットワークの基礎(IPアドレス、DNS、ルーティング)
- クラウドサービスの概念(AWSやAzureなど)
私の場合は独学でLinuxの入門書を読み、実際に自分のPCに仮想環境を構築してコマンドを試しました。
最近ではYouTubeやオンライン講座、スクールも充実しているため、効率的に学べる環境が揃っています。
ITパスポートやCCNAなど資格を取得
資格は必須ではありませんが、未経験の信頼性を補う武器になります。
- ITパスポート:ITの全体像を理解する入門資格
- CCNA:ネットワークの基礎を証明できる資格
- LPIC-1/Linux Essentials:Linuxの基本スキルを示せる資格
私はCCNAの学習をきっかけに、ネットワークの仕組みを深く理解できるようになりました。資格を持っていたことで、未経験からでも応募できる求人の幅が広がったのを実感しました。
運用・監視など実務に近い職種から入る
いきなり「設計・構築」を任されることは少ないため、まずは 運用・監視ポジション からスタートするのが現実的です。
- サーバーやネットワークが正常に稼働しているか監視
- 障害アラートへの一次対応
- マニュアルに沿ったエスカレーション
わたしも最初は夜勤を含む監視業務から始めましたが、その経験が「トラブルシューティング力」や「システム全体の理解」につながり、その後の設計・構築業務に大きく役立ちました。
転職エージェントを活用して未経験求人を探す
未経験で独力に求人を探すのは難易度が高いため、IT特化型の転職エージェントを活用するのがおすすめです。
- 未経験でも挑戦できる「運用・監視案件」を紹介してもらえる
- 書類添削や面接対策があり、内定率が上がる
- 将来を見据えたキャリア相談も可能
わたし自身もエージェント経由で最初のインフラ案件に参画し、その後のキャリア形成につながりました。



設計・構築案件までステップアップしたい、という希望をエージェントに伝えると、ステップアップしやすい案件を紹介してくれる場合がありますよ!
- 基礎学習で最低限のIT知識を身につける
- ITパスポートやCCNAなど資格で信頼性を補強
- 運用・監視ポジションから実務経験を積む
- エージェントを活用して未経験案件に挑戦する



このステップを踏めば、未経験からでも確実にインフラエンジニアへの道を歩み出せます!
インフラエンジニアに必要なスキル
インフラエンジニアとしてキャリアを積むためには、幅広い知識とスキルが必要です。特に未経験から目指す場合は「まず何を学べばいいか?」を明確にしておくことが大切です。
ここでは、基礎から応用まで必須のスキルを整理します。
ネットワーク基礎(TCP/IP・DNS・VPNなど)
インフラの土台はネットワークです。
- IPアドレスやサブネットマスクの理解
- DNSの仕組み(名前解決)
- VPN・ファイアウォールなどセキュリティ関連
わたし自身、最初に学んだのは TCP/IPの基礎 でした。これを理解したことでトラブル発生時に「どこが原因か」を冷静に切り分けできるようになりました。
サーバーOS(Linux/Windows)の知識
インフラエンジニアの現場では、LinuxサーバーとWindowsサーバーの両方を扱うことが多いです。
- Linux:コマンドラインでの操作(ls, cd, grep, vi など)
- Windows:Active Directory、IIS などの基本理解
ネットワークをメインにするエンジニアであれば必ずしもサーバーOSの知識は必要ではないのですが、最低限Linuxコマンドを自由に操れる程度の知識は必要です。
LinuxのシェルスクリプトやWindowsのバッチファイルなども書けるようになると構築や運用などの現場では重宝されます。
クラウド(AWS・Azure・GCP)の利用経験
今やインフラエンジニアにとって クラウドスキルは必須 です。
- AWS:EC2、S3、VPC
- Azure:仮想マシン、リソースグループ
- GCP:Compute Engine、Cloud Storage
わたしもクラウド案件を担当してから一気に案件単価が上がり、フリーランスとして年収を伸ばすきっかけになりました。クラウドは今後も需要が拡大する分野です。
ただし、クラウドは覚えることが多い上にどんどん新しい機能や技術が出てくるので必要に応じて必要な機能を使える程度で大丈夫です。



最初からすべて覚えようとすると挫折する可能性が高いので、注意してください。
コマンドライン・スクリプトの基礎
運用・構築の現場では、繰り返し作業を効率化するために シェルスクリプト や PowerShell、Tera Termマクロ を使う機会が多いです。
- シェルスクリプト(Linux環境)
- PowerShell(Windows環境)
- Tera Termマクロ(Windows環境)
わたしも監視業務時代に「同じ操作を毎回手動でやるのは非効率だ」と感じ、シェルスクリプトやPowerShell、Tera Termマクロを学びました。
その結果、作業効率が飛躍的に上がり周りから評価されるきっかけにもなりました。



プログラミング関連を苦手とするインフラエンジニアは多いので、プログラミングができると重宝されます!
- ネットワーク基礎:トラブル対応の土台
- サーバーOS知識:Linux/Windows両方扱えると強い
- クラウド経験:年収アップ・案件選択の幅を広げる
- スクリプト基礎:効率化と実務力の証明



未経験者がまず学ぶべきは「ネットワークとLinux基礎」。
そこからクラウドや自動化スキルを加えていくと、確実に市場価値を高められます!
インフラエンジニアのキャリアパスと年収目安
インフラエンジニアは、経験を積むことで業務範囲が広がり、年収も大きく伸びていきます。
未経験からスタートしても、段階を踏めば 安定したキャリアと高収入 を実現できます。ここでは年次ごとのキャリアパスと年収の目安を紹介します。
1〜3年目|運用・監視(年収300〜400万円)
- 業務内容:システムの監視、アラート対応、障害時の一次対応、マニュアルに沿ったオペレーション
- 特徴:未経験からでも挑戦しやすく、基礎を学ぶ最初のステップ
私も最初はこのポジションでした。
夜勤やシフト勤務が大変でしたが、システム全体を俯瞰できる力が身につきました。わたしは完全な未経験者で資格も持っていなかったので、運用・監視の仕事をしながらCCNAの勉強をして資格を取得しました。
3〜5年目|構築・設計(年収400〜600万円)
- 業務内容:新規サーバー・ネットワーク構築、既存環境の設計改善、クラウド環境への移行
- 特徴:運用からステップアップし、システムを「作る側」として関われるフェーズ
わたしは運用・監視時代にCCNAとCCNPを取得して、正社員を辞めて派遣として設計・構築ができる案件に入りました。



なぜ正社員を辞めて派遣にしたのか、という理由は後で解説しますね!
ここでの設計・構築案件がその後のわたしの市場価値が一気に上がることになりました。
5年目以降|クラウド・セキュリティ・フリーランス(年収600〜1000万円以上)
- 業務内容:AWSやAzureを活用したクラウド基盤構築、セキュリティ設計、ゼロトラスト環境の導入など高度な案件
- 特徴:クラウド需要の高まりとともに高単価案件が急増。フリーランスとして独立する人も多い
わたしは派遣から再び正社員に戻り設計・構築案件に携わっていましたが、年収が450万円程度から上がらなかったためフリーランスに転向しました。
ここで、年収450万円が最初600万円に上がり、そこから800万円→1000万円→1200万円と年収が爆増していきました。



正社員のままでは難しいレベルの収入を得られるのがフリーランスの大きな魅力です。
- 1〜3年目:運用・監視で基礎力を身につける(年収300〜400万)
- 3〜5年目:構築・設計で市場価値を高める(年収400〜600万)
- 5年目以降:クラウドやセキュリティで高収入、フリーランスで年収1000万超も可能



未経験からでも「学ぶ → 実務 → キャリアアップ」の流れを踏めば、安定と高収入を両立できるキャリアが築けます
未経験からインフラエンジニアを目指す際の注意点
インフラエンジニアは未経験からでも挑戦しやすい職種ですが、事前に知っておくべき落とし穴もあります。わたし自身も苦労した点を含め、代表的な注意点をまとめます。
SES企業に注意
未経験歓迎の求人の中には、いわゆる「SES(客先常駐型)」が多くあります。



未経験者歓迎で正社員雇用の場合はほとんどSESです。
- 給与が低い(年収200万円台スタートの場合もある)
- スキルアップにつながらない単純作業案件に回される
- キャリアアップしたくても現場を変更できない
IT関連の仕事で年収200万円台はありえない話ですが、実際に正社員という肩書き欲しさに200万円台で我慢している方を多く見てきました。



年収200万円台はおかしいので、すぐに退社することをおすすめします。
また、SESは現場にエンジニアを派遣していればお金が入ってくるため、ステップアップしたくても現場を変えられない場合が多々あります。
実は、わたしもそのひとりです。
わたしは運用・監視業務に携わりながらCCNAとCCNPを取得し、設計構築の仕事をしたかったのですが会社から運用・監視業務を続けるようにと指示があり、このままではいけない、そう思って退社しました。



わたしが設計・構築案件に派遣で入ったのはそれが理由です!
夜勤あり案件の多さを理解しておく
インフラ運用・監視の現場では24時間体制が多く、夜勤やシフト勤務になる場合があります。
体力的・生活リズム的に厳しいと感じる人もいるため、応募前に 勤務形態を必ず確認 しましょう。
資格取得や学習の継続が必須
未経験から入った場合、最初の1〜2年は「マニュアル対応」が中心でスキルが伸びにくいと感じることがあります。
そのため、勤務と並行して以下のような学習を継続することが大切です。
- CCNAやLPICなどの資格勉強
- クラウド環境を自分で触ってみる
- 技術ブログで学んだ内容をアウトプットする



わたしも夜勤シフトの合間に資格勉強を続けたことで、監視から設計構築へステップアップできました。
※夜勤は暇なことが多いので勉強に最適です!
- 未経験歓迎求人で正社員雇用の場合はSESが多い → ステップアップの邪魔だと感じたら退社がおすすめ
- 夜勤やシフト制の現場も多い → 自分のライフスタイルに合うか確認
- 資格学習を継続しないとキャリアアップできない → 学び続ける姿勢が必須



注意点を押さえて準備すれば、未経験でも安心してキャリアを積み上げられます。
インフラエンジニアを目指す人におすすめの転職エージェント
未経験からインフラエンジニアを目指す際には、転職エージェントを活用することが成功の近道です。
求人票だけでは分からない情報(残業時間・研修制度・キャリア支援など)を教えてくれるため、ブラック企業を避けつつ、成長できる環境を選びやすくなります。
ここでは、私自身の経験や未経験者向けのサポート体制を基準に、おすすめのエージェントを紹介します。
リクルートエージェント
- 特徴:業界最大級の求人数。未経験可のインフラ運用・監視案件も豊富。
- サポート:履歴書・職務経歴書の添削力が高く、選考通過率を上げやすい。
- おすすめポイント:まずは登録して「比較の軸」にするのが◎。
ユニゾンキャリア
- 特徴:IT業界に特化した転職支援。未経験者でも応募できる案件を多く保有。
- サポート:書類選考から内定後フォローまで丁寧で、口コミ評価も高い。
- おすすめポイント:未経験転職の実績が豊富なので、安心して任せられる。
Techgate(テックゲート)
- 特徴:未経験からインフラエンジニアを目指す人向けの無料研修制度あり。
- サポート:基礎研修+転職支援がセットで提供されるため、学びながら転職可能。
- おすすめポイント:学習面からサポートしてほしい人に最適。
- リクルートエージェント:求人数No.1、まずは比較用に登録
- ユニゾンキャリア:IT特化、未経験転職に強い
- Techgate:研修+転職支援で学びながらキャリアチェンジ



迷ったらまずは2〜3社に登録し、自分に合ったサポート体制や案件を比較するのがおすすめです。
H2: まとめ|未経験からでもインフラエンジニアになれる
インフラエンジニアは、未経験からでも挑戦できる間口の広い職種です。
- まずは 運用・監視業務 からスタートできる
- OJTで先輩から学べる環境が多く、実務を通じて成長できる
- 学習と資格取得を継続すれば、構築・設計 → クラウド → フリーランス へとキャリアアップ可能
わたし自身もフリーターからIT業界へ転職し、最初は夜勤の監視業務からのスタートでした。そこからネットワークの設計・構築を経験し、最終的にはフリーランスとして年収1200万円に到達できました。



わたしができたのですから、皆さんも同じようにできるはずです!
未経験からの一歩は不安もありますが、需要が高く成長のチャンスが豊富な業界だからこそ、行動すれば道は必ず開けます。
あなたもぜひ、「まずは学ぶ → 小さく挑戦 → 経験を積む」 というステップを踏んで、新しいキャリアを築いてください。
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