未経験からIT転職までの全体スケジュール｜準備〜応募〜内定までの流れ

未経験からIT転職を目指す人の多くが抱えるのが、この “全体像の見えにくさ” です。

学習や資格取得にどれくらい時間をかけるのか、求人応募から内定まで何ヶ月かかるのかを把握していないと、不安で動き出せません。

この記事では、未経験からITエンジニアとして内定を得るまでのスケジュールを時系列で整理 しました。自分の現在地とゴールをイメージしながら、転職活動の計画を立てる参考にしてください。

IT転職の全体スケジュール概要

平均的な転職活動期間は3〜6ヶ月

一般的な転職活動は、応募から内定獲得まで 約3〜6ヶ月 が目安です。ただし未経験者の場合は、学習や資格取得の準備期間が加わるため、6ヶ月〜1年程度 を想定しておくと安心です。

主なステップは「準備 → 応募 → 面接 → 内定 → 入社」

転職の流れを大きく分けると以下の5ステップです。

1. 事前準備：学習・ポートフォリオ・エージェント登録
2. 求人応募・書類選考：履歴書・職務経歴書の提出
3. 面接対策・面接本番：質問・逆質問・マナーをクリア
4. 内定・承諾：条件確認・比較検討・承諾手続き
5. 入社準備：退職手続き・入社前学習・生活準備

未経験者は学習期間を含めると半年〜1年が目安

未経験からの場合は、学習や資格取得に 最低でも3ヶ月〜半年 は必要です。

• プログラミング・インフラ基礎の学習
• ポートフォリオ作成
• ITパスポートや基本情報技術者などの資格取得

資格は必須ではありませんが、未経験からの転職では「学習姿勢」や「基礎力」を示す手段として有効です。
例えばITパスポートや基本情報技術者試験は、短期間で取得できるうえ、履歴書でのアピール材料にもなります。
ただし、資格がなくてもポートフォリオや学習実績があれば十分に評価されるケースも多いため、自分の状況に合わせて活用しましょう。

STEP1｜事前準備（1〜3ヶ月）

IT転職を成功させる第一歩は、しっかりとした事前準備です。

特に未経験の場合は、基礎学習・アピール材料の準備・方向性の整理 の3点を押さえることが重要です。

IT基礎学習（プログラミング・インフラ・クラウド）

まずは、希望する職種に必要な基礎スキルを学びましょう。

• Web系を目指す場合：HTML/CSS、JavaScript、簡単なWebアプリ開発
• インフラ系を目指す場合：Linux操作、ネットワーク基礎、クラウド（AWS）
• サポート・テスト系を目指す場合：ITリテラシー、基本的なツール操作

ポートフォリオや資格でアピール材料をつくる

採用担当者は「学習意欲」と「実績」を重視します。そのため、ポートフォリオや資格はアピール材料として有効 です。

• ポートフォリオ例：簡単なWebサイトやアプリ、AWSでの環境構築ログ
• 資格例：ITパスポート、基本情報技術者試験、CCNA、AWS認定資格など

資格がなくても、学習の証拠（GitHubでのコード、ブログ、制作物）があれば十分に評価されます。「資格は取るべき？」と迷う方は、こちらの記事を参考にしてください。

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この時点でスクールを利用するのも「あり」です。ITスクールはお金がかかりますが圧倒的に「時間」を短縮できます。最近は就職支援をおこなうITスクールもあるため、最短で確実にITスクールを利用するのも戦略のひとつです。

ちなみに条件に合致すれば無料で利用できるITスクールもあります。以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

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転職エージェントに相談して方向性を定める

準備段階で転職エージェントに登録しておくと、効率的に進められます。

• 自分のスキルで応募できる求人を知れる
• 未経験でも挑戦できる職種を提案してもらえる
• 学習の進め方やポートフォリオのアピール方法を相談できる

STEP2｜求人応募・書類選考（1ヶ月）

基礎学習やポートフォリオの準備が整ったら、いよいよ求人応募の段階に入ります。

未経験からのIT転職では、書類選考の突破が最初の大きな壁 です。このステップでは、求人の探し方から応募書類の作り込みまでを押さえておきましょう。

求人票の読み方と注意点

求人票には「未経験歓迎」「研修制度あり」など魅力的な文言が並びますが、内容をしっかり確認することが大切です。

• 業務内容が明確か：「開発補助」「テスト要員」など漠然とした表記には注意
• 勤務地や働き方：客先常駐が多い会社か、自社開発か
• 教育体制：研修やOJTがあるかどうか

履歴書・職務経歴書の準備

未経験者にとって書類で差をつけるのは難しいですが、次のポイントを意識すると通過率が上がります。

• 学習実績を具体的に書く：「Progateで基礎学習済み」「AWS環境を構築」など
• 強みをITに結びつける：「接客経験 → コミュニケーション力」「物流経験 → 業務理解」
• 志望動機はフレームワークで整理（動機 → 適性 → 会社選び）

志望動機の作り込み

「なんとなくITに興味がある」では通りません。

• なぜIT業界を選ぶのか（社会的ニーズ・将来性）
• なぜその職種なのか（自分の強みや適性と結びつける）
• なぜその企業なのか（サービスや技術スタックに共感）

👉 詳しくはこちらの記事で解説しています → IT転職の志望動機サンプル集｜未経験・異業種からの例文付き

エージェントを活用して効率化

• 書類通過率を上げるために、エージェントの添削サービス を積極的に使う
• 公開求人だけでなく、非公開求人 に応募できるのも大きなメリット
• ブラック企業を避けられる確率も高まる

STEP2では、求人票の見極め＋応募書類の完成度＋志望動機の説得力 がカギ。
ここをしっかり固めておくと、次の面接ステップが格段に有利になります。

STEP3｜面接対策（1〜2ヶ月）

書類選考を突破したら、いよいよ面接のステップです。

未経験からのIT転職では、スキルよりも 熱意・学習意欲・将来性 が重視されるため、準備次第で結果が大きく変わります。

よく聞かれる質問と答え方の練習

IT転職の面接では、以下のような質問が頻出です。

• 「なぜIT業界を目指したのですか？」
• 「未経験ですが、どのように学習をしていますか？」
• 「将来どのようなエンジニアになりたいですか？」

詳しくは「IT転職の面接でよく聞かれる質問10選と答え方」を参考に準備しておきましょう。

逆質問の準備

面接の最後に必ず聞かれる「何か質問はありますか？」という逆質問。ここでの質問内容は、あなたの意欲や理解度を示す大事なチャンスです。

• 「入社後に携わる可能性の高い案件を伺えますか？」
• 「未経験から入社した方のキャリアパス事例を教えていただけますか？」

逆質問の詳しい例はこちら → IT転職の面接で使える逆質問例20選｜好印象を与える質問・NG質問

オンライン面接・対面面接の違いと対策

最近はオンライン面接も増えています。対面とは違った準備が必要です。

• オンライン面接：通信環境・カメラ位置・背景・声の聞き取りやすさを事前確認
• 対面面接：入室マナー・姿勢・表情など非言語コミュニケーションを意識

STEP3では「質問対策＋逆質問＋形式ごとの準備」の3点を押さえることがカギ。
特に未経験者は、自分の強みや学習意欲を具体的に伝える練習 を徹底しましょう。

STEP4｜内定・承諾（2週間〜1ヶ月）

面接を突破すると、企業から内定の連絡が届きます。

ここからは、条件を確認しつつ 承諾・辞退の判断をするステップ に入ります。未経験者にとっても、焦らず比較・検討することが大切です。

内定連絡から承諾までの流れ

• 企業から電話やメールで内定通知を受ける
• 数日以内に 条件提示（雇用形態・年収・勤務地など） が行われる
• 書面やオファーレターを受け取り、承諾の可否を伝える

複数内定が出た場合の比較方法

複数社から内定が出る場合もあります。その際は以下の観点で比較しましょう。

• 仕事内容の内容と成長性（自分が身につけたいスキルに近いか）
• 職場環境や教育制度（未経験なら研修・サポート体制は重要）
• 待遇や働き方（年収・残業・勤務地・リモート制度など）

辞退・承諾時のマナー

• 承諾する場合：期限内にメールまたは電話で意思を伝え、感謝を添える
• 辞退する場合：丁寧に感謝を伝えたうえで早めに辞退連絡をする
• 複数内定を保留する場合：エージェントを通じて調整してもらうのが安心

STEP4では、条件確認と比較検討を通じて「自分のキャリアに合う会社を選ぶこと」が最重要です。
焦らず冷静に判断し、納得感を持って次のステップに進みましょう。

STEP5｜入社準備（1〜2ヶ月）

内定承諾を終えたら、いよいよ新しいキャリアのスタートに向けた準備期間です。

未経験からIT業界に挑戦する場合、この期間をどう過ごすかで入社後の成長スピードが変わります。

退職手続き（現職がある場合）

• 上司に退職意思を伝え、退職届を提出
• 業務の引き継ぎスケジュールを調整
• 社会保険・税金・有給消化などの手続きを確認

入社前に勉強しておくべきこと

• プログラミング系：基礎文法の復習、Gitの操作方法
• インフラ系：Linuxコマンド、ネットワークの基礎
• クラウド系：AWSやAzureの無料枠での実践

初めての1年で意識すること

• 受け身にならず積極的に質問する
• 学んだことをメモ・アウトプットして定着させる
• 周囲との信頼関係を築く（特に未経験者は協調性が評価されやすい）

STEP5では「退職 → 入社前学習 → 入社後の意識づけ」という流れを意識しましょう。
準備をしっかり整えることで、未経験でも自信を持って新しい職場に飛び込むことができます。

スケジュールを短縮・効率化するコツ

未経験からIT転職を目指す場合、平均で6ヶ月〜1年ほどかかることがあります。

ただし、工夫次第で転職活動を効率化し、より短期間で内定を得ることも可能です。

エージェント活用で非公開求人に早く出会える

転職エージェントに登録すると、自分では探せない非公開求人 にアクセスできます。また、書類添削や面接対策を受けられるため、通過率が上がり結果的に転職期間を短縮できます。

学習と応募を並行する

「資格を取ってから応募しよう」と考える人は多いですが、学習と応募は同時進行がおすすめです。応募を進めながら面接対策をすることで、学習内容が実際の選考に直結 します。

面接準備は過去事例を参考に効率化

面接は場数を踏むのも大切ですが、よくある質問や逆質問を事前に押さえることで効率化 できます。

• IT転職の面接でよく聞かれる質問10選と答え方
• IT転職の面接で使える逆質問例20選

効率化のポイントは「プロに頼る」「行動と学習を同時に進める」「過去事例を活用する」の3つ。
無駄な遠回りをせずに計画的に進めれば、未経験からでも短期間でIT転職を成功させることが可能です。

まとめ｜全体像を把握して計画的に進めよう

未経験からのIT転職は、いきなり成功するものではなく、準備 → 応募 → 面接 → 内定 → 入社 という流れを踏んで進んでいきます。

• 準備期間（1〜3ヶ月）：基礎学習・ポートフォリオ・必要に応じて資格取得
• 応募・書類選考（1ヶ月）：求人票の見極め、履歴書・職務経歴書・志望動機の作成
• 面接対策（1〜2ヶ月）：よくある質問と逆質問の練習、オンライン面接の準備
• 内定・承諾（2週間〜1ヶ月）：条件確認・複数内定の比較・マナーを守った承諾
• 入社準備（1〜2ヶ月）：退職手続き、入社前学習、初年度に意識すべき行動

転職活動を効率化したい場合は エージェントの活用が必須級 です。
非公開求人の紹介、書類添削、面接練習などを通じて、独学よりも短期間で結果につながります。

大切なのは「完璧に準備してから動く」よりも、学びながら行動すること。
まずは小さな一歩を踏み出し、転職活動を自分のペースで進めていきましょう。